社会労働大事典

新版 社会保障・社会福祉判例大系-第1巻 憲法と社会保障制度/判例総索引

刊行にあたって

 厳しい経済・雇用情勢の下、社会問題や労働問題は今日において大きな時代的課題となりました。それは、現代社会で働き生活するすべての人々にとって、解決が迫られている切実な問題です。そのために役立つものを提供したいと考えた結果、この『社会労働大事典』を刊行することにいたしました。
 これは、大原社会問題研究所の創立90周年記念事業の一環でもあります。当研究所は、1919年2月に、倉敷の実業家・大原孫三郎によって創立され、2009年2月に90周年を迎えたからです。日本の社会科学関連の民間研究所としての最古の歴史と蓄積を生かし、現代的課題の解決に役立つ記念出版として企画させていただきました。
 当研究所は、第80集を数える『日本労働年鑑』を刊行し続けるとともに、旬報社(旧労働旬報社)との共同企画として、『社会・労働運動大年表』(1986年、新版1995年)、『日本の労働組合100年』(1999年)、『日本労働運動資料集成』(2007年)などを編集・刊行してきました。今回の企画は、これらの刊行物の成果、とりわけ『社会・労働運動大年表』、『日本の労働組合100年』の事項・人物・刊行物解説を生かし、1858年から2010年までの歴史的出来事、社会・労働にかかわる基本用語を小項目事典方式で編集するというものです。
 中心となるのは労働・社会問題やそれに関連する運動など、出来事や事件の解説ですが、それを取り巻く政治、行政、法律、裁判、経済、産業、企業、経営、労務、文化、思想、出版、人物など、できるだけ幅広い項目を収録するように心がけました。時代は開国から今日まで、地域は日本だけでなく国際および各国の動向にいたるまで、主要な社会・労働関連の項目について解説しています。
 本書をひもとくことによって、個々の事項の意味や意義だけでなく、相互の関連や事実の経過を詳しく知ることができるでしょう。本書が、多くの研究者・教育者、社会・労働問題に携わる実務家・活動家、今日の社会・労働問題の解決を望むすべての人々に活用されることを願っています。

法政大学大原社会問題研究所 所長 五十嵐 仁

私たちが推薦します

宇都宮健児(反貧困ネットワーク代表・弁護士)

貧困の広がりは、わが国最大の社会問題であると同時に重大な人権問題となってきている。150年に及ぶ国内外の労働問題や社会問題、それに関連する運動などを解説した本書は、私達の社会が直面する貧困問題をはじめとする諸課題を解決するヒントを与えてくれるだろう。

辻井 喬(作家・詩人)

今回、『社会労働大事典』が刊行されることを聞き大変嬉しく思います。私にとって、青年の日々、大原社会問題研究所は、天皇制権力の想像できないような言論・思想表現弾圧のなかで、暗夜の灯のような存在であったことを想起します。意識としては皇国青年だったつもりなのに今思うと不思議ですが。

竹信三恵子(ジャーナリスト)

「最近の学生は労組をロークミと読んでしまうほど労働知識がない」と、知人の大学教授は嘆く。でも若い世代は今、低賃金で不安定な雇用に直撃され、もっとも苦しむ層でもある。苛酷化する労働現場と細る労働知識のはざまで出口を失う彼ら、彼女らのために、この事典は強い味方になってくれるはずだ。

宮里邦雄(日本労働弁護団会長)

本書は、社会労働に関する項目を幅広く収録し、コンパクトに解説しています。
変化の激しい社会労働分野の諸問題を調べるうえで、大変重宝することになるでしょう。
 社会労働問題への関心が強まっている折、時宜に適った本書の発刊を喜んでいます。

宮本太郎(北海道大学法学部教授)

すべての人々が見返りのある仕事と「生きる場」を得ることができる社会。そのために旧来のイデオロギーにとらわれない新たなビジョンが求められている。
解体していく日本型生活保障の、いかなる点を継承し、どこを転換し、何を加えるのか。事実に基づいた客観的な議論のために活用できる情報量の豊かな事典である。

吉田 裕(一橋大学大学院教授)

歴史学の分野では、近年、社会史、民衆史などの研究が大きく進展した。しかし、その一方で労働問題に対する研究者の関心は、私自身も含めて必ずしも充分なものではなかったように感じられる。
新自由主義的な改革の大波が私たちの生活を足元から掘りくずしつつある今日、本書の刊行が、労働問題をあらためて見つめ直す機会となることを期待したい。

渡辺 治(一橋大学名誉教授)

構造改革でもない旧い利益誘導型政治でもない、新しい政治が切実に求められる時代がやってきた。だが、この新たな政治は、私たちが運動の力で引き寄せ、つくりだすしかない。こんな時、『社会労働大事典』は、改めて私たちに、自らの力の源泉、運動の歩みと到達点を確認させてくれる恰好の武器となろう。『社会・労働運動大年表』とともに、大事典が、私の机の一角を占拠することは間違いない。

特色と編集上の工夫

1

わが国の近現代に生起した社会・労働問題を理解するために必要な5600項目を正確に解説。政治・経済・法律・教育・福祉・経営・文化・国際などの幅広いジャンルも網羅。

解説項目一覧

2

引きやすい50音配列、多角的な理解が得られる充実した関連項目、写真・図版を多用したビジュアル性、客観的でわかりやすい記述等、使いやすさを追求。

本文組見本 (PDF:10MB)

3

1919(大正8)年創立以来、社会・労働問題、労働運動を記録しつづけてきたわが国唯一の研究機関である法政大学大原社会問題研究所が、総勢350名に及ぶ幅広い分野の研究者の協力を得て編集。

4

事項索引、人名索引、刊行物索引、時系列索引で検索機能も充実。内閣・国政選挙の推移、政党・労働組合等の変遷図および経済・労働に関わる基本統計などの資料を収録。

5

大原社会問題研究所編集の『日本労働年鑑』、『新版社会・労働運動大年表』(Web大原クロニカで公開)、『日本の労働組合100年』、『日本労働運動資料集成』の蓄積を生かし、近年の事件・出来事および社会労働に関わる基礎用語1400項目を加え、最新の研究成果に基づいて解説。

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