精神疾患と障害差別禁止法 (雇用・労働分野における日米法比較研究)

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所 浩代

A5上製/282頁
定価 本体5,000円+税
発行日 2015年12月18日
ISBN 9784845114085 C3032

1990年、米国大統領は障害差別禁止法の署名式に臨み、「本法への署名により、障害のある全ての人は、閉じられていた扉を再び開いて、平等・自立・自由が約束された明るい時代に向かって歩み始めることができる」と宣言した。アメリカの25年の歩みを検証し、日本の未来を考える。

著者紹介

所 浩代(ところ ひろよ)
福岡大学法学部准教授。小樽商科大学商学部企業法学科卒業、北海道大学大学院法学研究科修士課程修了、北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了(博士(法学))、北海道大学法学部助教、新潟青陵大学看護福祉心理学部准教授を経て現職。

主な目次

はしがき
序論
 1 課題の設定
 2 本書の構成

第Ⅰ部 アメリカの障害者法制
第1章 障害者法制の歴史的変遷
 1 優生思想にもとづく障害者の排除
 2 職業リハビリテーション事業の開始
 3 障害者自身による権利主張
 4 所得保障制度の整備
 5 害者権利運動の萌芽
 6 障害者運動を支えた2つの理論
 7 連邦法初の障害差別禁止条項
 8 障害者権利法の拡充
 9 ADAの成立
第2章 現行の障害者法制
 1 障害に基づく差別の禁止
 2 傷病休暇の保障
 3 労災補償
 4 使用者への働きかけ
 5 所得保障・就労支援
第3章 障害者の雇用状況
第4章 障害者法制におけるADAの意義
 1 障害者法制の歴史的展開とADA
 2 現行法制におけるADAの役割

第Ⅱ部 精神疾患とADA
第1章 ADA概説
 1 ADAの目的
 2 ADA全体の内容
 3 ADA第1編(雇用分野)の内容
 4 雇用機会均等委員会(EEOC)
第2章 ADAが精神疾患に適用される場合の解釈課題
第1節 障害の定義
 1 A類型
 2 B類型
 3 C類型
第2節 適格者
 1 「適格者」の判断枠組み
 2 「直接的な脅威」の抗弁
第3節 合理的配慮
 1 合理的配慮とは
 2 過重な負担とは
 3 合理的配慮義務の規範的根拠
 4 合理的配慮義務の存否
 5 配慮の提供に向けた話し合い(Interactive process)
第4節 障害に基づく差別
 1 ADA第1編における「差別」
 2 差別の立証
 3 判例の状況
第5節 医学的な検査と問合わせ
 1 規制の構造
 2 「医学的な検査」の定義
 3 障害のない者に対する検査
 4 医療情報の保管・使用ルール
 5 薬物の違法使用とアルコール依存
第6節 第2章のまとめ―精神疾患をめぐる解釈課題
 1 第1編の保護対象
 2 第1編で禁じられる行為
第3章 ADAの実効性確保に関わる問題
 1 雇用機会均等委員会(EEOC)
 2 救済手続
 3 救済内容
 4 ADRを利用した自主的な解決
 5 検討

第Ⅲ部 日本への示唆
第1章 日本の状況
第1節 障害者の雇用義務
 1 沿革
 2 現行制度
第2節 障害を理由とする差別の禁止
 1 障害者基本法
 2 障害者差別解消法
 3 障害者雇用促進法
 4 判例の状況
第3節 傷病者への配慮
 1 安全配慮義務法理の発展
 2 安全配慮義務の具体的な内容―精神疾患の事案を中心に
第4節 障害者に対する措置義務
 1 障害者雇用促進法に基づく措置義務
 2 判例の状況
第5節 メンタルヘルスの調査
 1 労働安全衛生法における使用者の義務
 2 判例の状況
第6節 紛争の解決
 1 障害差別と合理的配慮に関わる苦情
 2 その他の相談・支援
 3 虐待への対応
第2章 日本法制の課題
 1 精神疾患にり患した者に対する雇用機会の保障
 2 精神疾患に対する配慮
 3 メンタルヘルス情報の把握
 4 精神疾患をめぐる紛争の解決
おわりに

補論 国連障害者権利条約
第1章 国際連合と障害者の権利
 1 世界人権宣言
 2 1950年代~1960年代
 3 1970年代
 4 1980年代
 5 1990年代
 6 障害者権利条約
第2章 障害者権利条約の内容
 1 定義
 2 労働および雇用
 3 国内における実施および監視
 4 締約国による報告

付録 EEOCが公表しているADAの指針

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