フクシマは核戦争の訓練場にされた (東日本大震災「トモダチ作戦」の真実と5年後のいま)

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石井康敬

四六並製/204頁
定価 本体1,500円+税
発行日 2017年1月26日
ISBN 9784845114931 C0036

東日本大震災で米軍が展開した災害救助活動「トモダチ作戦」。
じつはこれにはウラの任務があった。
マスコミが取り上げなかった米軍のもう一つの行動を写真やデータを通じて明らかにし、
関係者による最近の被曝訴訟の動きも紹介。

著者紹介

石井康敬(いしい・やすのり)
1958年生まれ。フリーライター。(株)消費経済研究所を経てフリーとなる。幼年期から米軍基地の多い神奈川県で基地と隣り合わせに過ごす。軍事問題について調査・研究活動を行う一方で、県内を中心に基地の実態をレポートし、地方新聞などに発表している。

主な目次

第一部 「トモダチ作戦」の事実経過
 1 続く「トモダチ作戦」――統合支援部隊JSFの2つの任務
報道の統制/統合支援部隊(JSF)の2つの任務/一切報道されない米軍部隊の「放射線モニタリング」 なぜ?
 2 そのとき駐日大使は――「トモダチ作戦」ドキュメント
ミリ・ミリの常態化へ/震災発生後2週間で政府間と軍事部門の体制が/海外における危機管理(FCM)とは/最大の関心事は原発事故/なぜ太平洋軍司令官なのか/原発事故発生2日後までに専門家来日/線量計を座間で配布・全データを米本国に保管/世界でたった36人しかいないAFRAT/派手な海兵隊CBIRF その陰に陸軍研究所と海兵CBRNユニット/展開型統合指揮管制システム(DJC2)の初めての配備/放射能・核データの収集が重要課題/残されたものは
 3 消えない放射能不安
体内被曝線量測定スクリーニングを促す基地内掲示/帰らない兵員・家族/原子炉を運用する海軍/発動された「トモダチ記録計画」
 4 「トモダチ作戦」の最大部隊、海軍海兵隊はどう行動したのか
戦地の状況把握――線量計でのデータ収集/大ジョッキの茶色い溶液を飲む/海軍海兵隊の専門将校――放射線衛生将校RHO/ハワイに放射線衛生専門部隊の中枢がつくられる/米横須賀海軍病院が日本現地の核に/線量計(ドジメーター)がそろわなかった海軍/秋田沖エッセクスに21名の専門要員が乗船/1万3000個の線量計 その行方は?/東日本各地で放射線量モニタリングを行った米軍
 5 低線量下での長期被曝をデータ化したい
毎日、各地の放射線量を聞いて生活する/ホットゾーン・ウォームゾーン/低レベル線量下での長期被曝/核戦争は想定していたが/経験したことのない事態――広がる不安/事態発生後15分以内に/変貌する衛生部隊/米軍の「衛生活動」/座間に在日米軍の中央放射能試験施設が設置される/キャンプ座間に高性能放射線探知機/いまわれわれは、ここで新しいことをしている――核戦争から民間原発へ
 6 オモテの人道支援、ウラの放射線被曝データ収集
計画的に線量計を携行して南下する海兵隊/線量計を携行した米軍と携行しない
自衛隊/「トモダチ作戦」で何が変わったのか

第二部 「トモダチ作戦」の「分析」とは
 7 核爆発対応マニュアルから
クロスロード作戦と戦艦長門/その後のビキニ環礁/グランド・ゼロ(爆心地)に突撃/国防脅威削減局(DTRA)とはどういう組織か/核爆発対応マニュアル/立入禁止区域=ホット・ゾーンの設定/人への影響――元になっているのは広島・長崎のデータ/24時間以内の放射性降下物(フォールアウト)/欠かせない気象情報/早期医療ケアシステムの構想/一貫する実験とデータ収集、独占
 8 核戦争を準備している国の危機管理(CM)演習
米エネルギー省(DOE)国家核安全保障局(NNSA)/演習の流れ/この演習と福島との関連性/航空機放射線学測定システム(AMS)/実際に人が現地に行き放射線量を測定すること/24時間で危機管理(CM)オペレーションを立ち上げる/横田「トモダチ タイムス」は2011年4月14日付が最終号
 9 やはり福島にも行っていた米軍チーム
空白だった海兵隊を中心とする核・放射線部隊展開の事実/このデータの使用は第一に分析、第二に分析、そして非応答の分析だ/やはり福島にも行っていた/米軍放射線量計(ドジメーター)のデータ
 10 定点観測点が神奈川にもあった
計算されたモニタリングとサンプリング地点/大島と石巻のちがい/GPSを最大限に生かして/北緯N=35度27分29.18秒 東経E=139度26分43.85秒/定点観測点が神奈川にもあった
 11 1年たって、実は、実は
放射線量計を付け投入された兵士たち――トモダチ記録計画/ウォームゾーンに展開したアトミックソルジャー/個人の被曝を証明しない軍・政府/学校から支援の要請はしていない/1年たって、実は、実は……/北-宮城と南-関東のちがい/風上から、風下から/原子炉のメルトダウンが続いていたら/そして「分析」は進む
 12 被曝データ独占大国アメリカ・被曝大国日本
核戦争を戦い抜くには被曝を知らなければならない/長崎のヒバクシャ訴訟(松谷訴訟)/DS86からDS02、そして……/記録をとり続ける米国/被曝データ独占大国――もはや一国では対処できない/被曝大国日本/日本が世界に向かって発信すべきことは

第三部 5年後の福島第一原発と「トモダチ作戦」のその後
 13 トモダチ作戦記録計画OTRと空母レーガン乗組員被曝訴訟
2012年空母レーガンの乗組員らが集団訴訟/2012~2015年に報告書が出される/空母レーガン乗組員被曝集団訴訟に対応して/空母レーガンから福島第一原発が見えた――乗組員証言/13日夕方から14日未明まで空母レーガン飛行甲板で放射能を検知/空母レーガン乗組員の線量計での被曝線量計測/空母レーガンと他の海域にいた艦船との内部被曝線量のちがい/空母ジョージ・ワシントンはなぜ「トモダチ作戦」に参加しなかったのか/米軍が明らかにした日本各地の放射線被曝線量/なぜキャンプ座間のデータは一切ないのか/米軍の線量計では低線量が計測できない/氷山の水面下を知ることこそ福島の本質/冷静な米軍の行動とデータ収集/それでも個人の被曝線量は公表しない/長期的な観察が必要――結果は30年後に
 14 米国の国家利益と日本
誰のための原子力か/エネルギー・食料を外国に依存、そして防災まで/今後も続く被曝データ計算値の分析とモニタリング精度の向上、そして危機管理(CM)初動態勢の検証/それは米国の国家利益、核戦略とエネルギー政策と結びつく/若い世代の米国支持者を長い目でつくりだす/学ぶ点も多い機動性と即応力、そして専門家集団の確保と養成/科学は国民のもの――科学の軍による囲い込みか、情報公開とフィードバックによる発展か

 資料:「トモダチ作戦」に関連するドキュメント・カレンダー

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