希望の社会保障改革 (お年寄りに安心を・若者に仕事を・子どもに未来を)

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駒村康平+菊池馨実 編

四六判並製/224頁/
定価 本体1,600円+税
発行日 2009年2月25日
ISBN 9784845111145 C0036

今こそ信頼できるまっとうな社会保障を!
気鋭の研究者・実務家による大胆な社会保障制度案。
「小さな政府」路線は国民に何をもたらしたか。

著者紹介

【編者】
駒村 康平(こまむら・こうへい)
慶應義塾大学経済学部教授。1964年千葉県生まれ。95年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。社会保障研究所、国立社会保障・人口問題研究所、駿河台大学経済学部助教授、東洋大学経済学部教授を経て、2007年より現職。経済学博士。厚生労働省社会保障審議会臨時委員。主な著書に『年金はどうなる』岩波書店、2003年、『福祉の総合政策(新訂4版)』創成社、2008年、『大貧困社会』角川SSC新書、2008年など。

菊池馨実(きくち・よしみ)
早稲田大学法学部教授。1962年北海道生まれ。北海道大学卒業。同大学助手、大阪大学助教授、早稲田大学助教授を経て、現職。法学博士。社会保障法専攻。主な著書に『年金保険の基本構造』北海道大学図書刊行会、1998年、『社会保障の法理念』有斐閣、2000年、『社会保障法(第4版)』(共著)有斐閣、2009年など。

【執筆者】
石崎 浩(読売新聞社)
今井博久(国立保健医療科学院)
齋藤純一(早稲田大学)
関ふ佐子(横浜国立大学)
西村 淳(厚生労働省)
沼尾波子(日本大学)
原田啓一郎(駒澤大学)
福田素生(埼玉県立大学)
本田達郎(医療経済研究機構)
山田篤裕(慶應義塾大学)

「はじめに」より

「現在、バブル崩壊後に日本経済を立て直すために採用されたいわゆる「構造改革」により、雇用システムは不安定になっている。また、小さい政府路線により、社会保障制度も脆弱なものとなっている。こうした状況で、2008年後半に発生したアメリカ発の金融危機が実体経済に深刻な影響を与えつつあり、多くの国民を不安に陥れつつある。戦後、今日ほど社会保障制度の立て直しが求められている時期はない。」
「こうした混迷の時代にあってこそ、いわば原点に立ち返って、新たに社会保障の理念を構築し直し、既成の枠組みにとらわれることなく、中長期的視点に立った社会保障像を描くことが求められているように思われる。しかも、「社会保障の持続可能性」をたんに財政面からとらえるだけでなく、社会保障制度を支える社会的ないし市民的基盤の再構築という側面からとらえることも重要である。このことは、社会保障に限定されない「社会」のあり方そのものへのビジョンをもつということでもある。」

主な目次

提言 新しい社会保障
? 総論
 1 社会保障の目的と理念
 2 社会保障制度の基本的な考え方
 3 社会保障の基盤整備
 4 社会保障の財源政策
? 社会保障制度の各論
 1 定義・構成
 2 所得保障制度
 3 就労支援制度―労働政策(人的能力開発、労働市場・雇用関連制度の整備)
 4 医療保障制度―医療費保障、医療提供体制
 5 介護保障制度
 6 子育ち・子育てを支援する制度
 7 住宅保障制度―住宅手当、住宅サービス保障
? 改革に向けての議論の進め方
 1 議論の目標
 2 議論の現状
 3 望ましい議論の進め方
第1章 新しい社会保障の理念―プロテクションからプロモーションへ…………齋藤純一
 1 貧困と社会統合
 2 社会統合と制度への信頼
 3 プロテクションからプロモーションへ
 4 自律を支援する社会保障
第2章 社会的排除の克服に向けて…………西村 淳
 1 自立と社会への参加
 2 社会的排除克服のための施策―就労・生活・所得支援の一体的提供
 3 社会的排除克服のための人的資源と体制の整備
 4 ポジティブな社会保障へ
 5 社会的包摂の理念と社会モデル
 6 社会連帯の再構築と社会保険
第3章 分権型社会保障制度の構築…………沼尾波子
 1 社会保障制度における国と地方
 2 現行制度にみる国と地方の役割分担
 3 社会保障財源の確保
 4 分権型社会保障制度の確立に向けて
第4章 所得保障政策に関する提言…………駒村康平
 1 所得保障制度の現状と課題
 2 所得保障制度見直しの視点
 3 具体的な政策提言
 4 望ましい所得保障イメージ
第5章 雇用政策への提言………山田篤裕
 1 雇用が直面している現状について
 2 問題の背景
 3 政策的視点
 4 望ましい就労支援・労働政策
第6章 医療提供体制の進むべき方向…………今井博久
 1 医療の普遍平等性
 2 医療供給体制の基本構造の改革
 3 新しい医療提供体制を築くために
第7章 市民参加による医療費保障制度…………福田素生
 1 市民参加による開かれた医療費保障制度に向けて
 2 医療費保障制度の現状と課題
 3 医療費保障制度の改革
第8章 普遍的介護保障システムの確立…………関ふ佐子
 1 普遍化が必要な背景
 2 シンプルで普遍的な介護保障
 3 改革の前提条件
第9章 児童家庭福祉から家族政策、子育ち支援へ…………福田素生
 1 日本に家族政策を
 2 育児支援策の現状と課題
 3 家族政策、子育ち支援策の確立と実効ある具体策の推進
第10章 社会保障における住宅保障………… 本田達郎
 1 住宅保障の重要性
 2 住宅保障の現状
 3 今後の住宅保障を考えるに当たって
 4 社会保障における住宅保障の将来像
第11章 求められる超党派での合意形成―公的年金改革を中心として…………石崎 浩
 1 先送りが不安を生む
 2 繰り返された先送り
 3 官僚主導
 4 インクリメンタリズムの傾向
 5 医療、介護でも問題先送り
 6 消費税の議論も進まず
 7 対立型政策決定の問題点
 8 超党派合意が望ましい
第12章 新たな持続可能性の視点―社会保障を支える市民的・社会的基盤の再構築…………菊池馨実
 1 社会保障改革の視点
 2 社会保障制度審議会五〇年勧告
 3 社会保障制度審議会九五年勧告
 4 社保制審後の提言
 5 社会保障国民会議
 6 新たな議論の場を

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