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『自由と正義』8月号で『出所者支援ハンドブック』が紹介されました
2023.08.18
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『更生保護』2022年4月号で『出所者支援ハンドブック』が紹介されました
2022.06.14
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『犯罪からの社会復帰を問いなおす』著者の掛川直之先生が毎日新聞で紹介されました
2022.03.28
出所者支援ハンドブック
刑事司法ソーシャルワークを実践する
◎ 山本譲司(作家・元衆議院議員・社会活動家)推薦!
拙著『獄窓記』の出版から19年。ようやく福祉の職域として位置づけられるようになった出所者支援。本書は、その先駆者たちの取り組みを、事例を挙げながら詳細に伝えている。単なる手引書ではなく、通底する「社会的包摂」の理念が、今後の福祉のあり方を示してくれる。
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刑務所などを出所した人の福祉的支援に携わるエキスパートによる実践のノウハウがわかるテキスト!
社会福祉士・精神保健福祉士の養成課程における教育内容の見直しが、本年度から実施に移されている。厚生労働省は、司法と福祉のさらなる連携を進めるためには、ソーシャルワークの専門職としての役割を十分に担える社会福祉士・精神保健福祉士を養成する必要があると述べている。
具体的には、それまで選択科目だった現行の「更生保護制度」の教育内容を大幅に見直し、時間数も拡充する、社会福祉士だけでなく精神保健福祉士についても、新たに共通の必修科目として「刑事司法と福祉」を設ける、などである。この見直しによって、遅くとも2023年度には社会福祉士・精神保健福祉士を養成するすべての大学に、「刑事司法と福祉」という講座の開講が求められることになった。
今回の見直しの背景には、ソーシャルワーク実践の現場における刑事司法への関心の高まりがあるといわれる。2018年に出版した『不安解消! 出所者支援』は、支援の重要性を認識しつつも、なかなか実践に踏み出せないソーシャルワーカーの不安を解消することを目的に編まれた入門書だった。そして今回は、いよいよ出所者支援に取り組もうと決めたとき、まず何から始めればよいのか、実践段階でのノウハウを手引きする本になっている。
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◆著 者
*中川 英男(なかがわ ひでお) なかがわ社会福祉士事務所所長
*内田真利子(うちだ まりこ) 島根あさひ社会復帰促進センター社会復帰支援員
*山田真紀子(やまだ まきこ) 大阪府地域生活定着支援センター所長
*小熊 永枝(おぐま よしえ) 児童養護施設ケヤキホーム/一般社団法人みずたま代表理事
*稲田由紀子(いなだ ゆきこ) 栃木刑務所分類審査室福祉専門官
*福田 和洋(ふくだ かずひろ) 障害者支援施設菊川寮施設長
*坂東 希(ばんどう のぞみ) 大阪大学人間科学部特任講師
*田中 綾子(たなか あやこ) 豊田加茂児童・障害者相談センター児童福祉司
*飯田 智子(いいだ ともこ) 認定特定非営利活動法人静岡司法福祉ネット明日の空代表理事
*関 夕三郎(せき ゆうざぶろう) 石原・関・猿谷法律事務所/弁護士
*掛川 直之(かけがわ なおゆき) 東京都立大学人文社会学部助教
*菱田 泰信(ひした やすのぶ) 静岡地方裁判所沼津支部判事
*深谷 裕(ふかや ひろい) 北九州市立大学地域創生学群教授
*久保田邦子(くぼた くにこ) 一般社団法人社会支援ネット・早稲田スパイク/社会福祉士・精神保健福祉士
*我藤 諭(がとう さとし) 龍谷大学矯正・保護総合支援センター嘱託研究員
*青木 志帆(あおき しほ) 明石市役所/弁護士・社会福祉士
*橋本 恵一(はしもと けいいち) 特定非営利活動法人ささしまサポートセンター/博愛の宿規俊荘管理者
Step1 クライエントの属性から理解する
第1章 障害者による犯罪と支援の留意点(中川英男)
Column① 受刑者から出所者への当事者の変化(内田真利子)
第2章 高齢者による犯罪と支援の留意点(山田真紀子)
Column② はじめての出所者支援〔生活支援編〕(小熊永枝)
第3章 女性による犯罪と支援の留意点(稲田由紀子)
Column③ はじめての出所者支援〔受け入れ施設編〕――施設入所での様子から(福田和洋)
Step2 ソーシャルワーカーとしての支援スキルを身につける
第4章 面接技法を修得する――動機づけ面接を中心に(坂東 希)
Column④ 刑務所での改善指導をどう考えるか(田中綾子)
第5章 入口支援のあり方を修得する――情状証人に立つときの心得(飯田智子)
Column⑤ 弁護士は更生支援計画をどう考えるか(関 夕三郎)
Step3 クライエントの罪種から考える
第6章 窃盗事犯にどう対応するか(掛川直之)
Column⑥ 刑事裁判と被告人の更生――裁判官は更生支援計画をどう考えるか(菱田泰信)
第7章 薬物・アルコール依存症にどう対応するか(深谷 裕)
Column⑦ 医療機関での治療につなげる(久保田邦子)
第8章 性加害行為にどう対応するか(我藤 諭)
Column⑧ 行政機関との連携を考える(青木志帆)
終 章 刑事司法ソーシャルワークに取り組む(掛川直之)
Column⑨ 支援することの暴力性と向き合う(橋本恵一)